『しろくまちゃん ぱんかいに』
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2歳9ヶ月になる息子。2歳から始まったイヤイヤはだんだん加速し、2歳半頃はピークに何でもかんでもイヤイヤで、スーパーに買い物に行くのも気合がいりました。
勿論まだイヤイヤはおさまっていませんが、一時期よりだいぶましになってきた様に思います。
スーパーへもほぼ毎日出かけますが、毎回息子と一緒にカゴを持ち、品物を入れるのと帰りにカゴを元へ戻すのは息子の仕事となっています。
スーパーへ行く途中にある小さな公園で少し遊び、野良猫に挨拶をして帰るのが定番コース。
「今日は何買った?何食べる?」と話しながら帰る道中も、だいぶ心穏やかに過ごせるようになりました。
そんな親子のお買い物をとてもリアルに的確に描いてくれているのが、この絵本。
大人気、こぐまちゃんシリーズの内の1冊です。
お母さんと買い物に行くしろくまちゃん。
ポストにお手紙を出してから、お店へ向かいます。
沢山ある品物の中から必要なものを買うお母さん。
大きなケーキが欲しいしろくまちゃんは、駄々をこねます。
そんなところも子どもの姿そのものです。
帰りは公園の滑り台。
すうっと3回滑ったら、お家へ帰ります。
買い物をするだけでなく、その行き帰りもしっかりと描かれているからこそ、子どもも大人も感情移入しやすいと思います。
買った品物で夕飯の支度をするお母さん。
「買う」という行為に特化するのではなく、「買ったものを使う」というところまで子どもに伝えてくれています。
あとがきにも「買いものは、買うことより、買って使うときに意味があることを、ゆきかえりの行為や、家へ帰ってからのページからみてとらせたい」とあります。
物が溢れる現代。
欲しいものはお金さえ払えば比較的何でも手に入る時代です。
だからこそ、必要なものを見分ける力も大切になってくると思います。
「買って」と言えば手に入るのではなく、なぜそれが必要なのかを考える力。
豊かな時代だからこそ、そうした力を子ども達の根底にしっかりと築いていかなければと思います。
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【295】『しろくまちゃん ぱんかいに』
森比左志
わだよしおみ
こぐま社 1973/10
160512
ayumi◡̈⃝