『ずかん・じどうしゃ』
山本忠敬
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珍しく昨日今日と主人が休みで、今日は昼から「トーマス京阪を見に行く」と2人で意気揚々と出かけて行きました。笑
わたしはお留守番。せっかくの1人時間だし図書館にゆっくり行こうと図書館で物色していたら、「とーさーん。トーマスみる?よむ?」と何やら聞き覚えのある声が。
京阪を見終えて帰って来た2人が、そのまま図書館へ流れ込んで来てました。笑
主人が一緒だったので見るコーナーがいつもとは違い、息子が気に入って何度も見たがった『電車大集合』の図鑑を借りて帰ることに。
図書館では滅多に息子の本は借りないので、息子は初めて自分でカウンターに持って行き、自分の貸し出しカードで借りて大喜び。
図鑑系、我が家には殆どないので、たまにはこうやって息子の好きなものを借りてもいいかなと思いました。
でも、「これくださーい」って言ってた息子。ちゃんと返すものだってわかってるかな。笑
ということで、今日紹介させてもらう絵本は、我が家にある1番古株の図鑑です。
と言っても、絵本は絵本。今日息子が借りたような写真の図鑑とはまた違う魅力のある1冊です。
今日の絵本は、『ずかん・じどうしゃ』です。
乗り物絵本と言えばの山本忠敬さん。
限りなく本物に近く、でも絵ならではのあたたかさも兼ね備えている自動車たちが描かれています。
中身は「ずかん」を謳っているだけあり、様々な自動車が載っています。
普通車からバス、トラック、消防車やパトカーも、様々な種類のものが描かれています。
コンクリートミキサー車や車両運搬車(キャリアカーですね)など、子どもに人気の働く車もしっかり載っています。
背景が白なので、子どもの目はしっかりと自動車に向けられると思います。
文章はなく、ひたすら自動車とその名称が各ページにバランス良く配分されています。
ほんの小さな赤ちゃんからでも十分楽しめると思います。
そして絵本の中表紙と最後のページには、それぞれ昔の車と近未来を想像させる様な車が描かれているのが、何ともにくい演出です。
初めての自動車の図鑑として、とてもオススメの1冊です。
写真の図鑑とこの図鑑と何が違うのか?本物に忠実に描かれているなら写真でもいいんじゃないのか?
わたしもそう思うこともあります。
でも絵本には絵本にしかない魅力が確実にあります。
そのひとつに、絵本には作者、画家がいます。
この絵本で言えば、山本忠敬さん。
数々の優れた乗り物絵本を手がけられています。
「車や電車の図鑑ばかり見て、絵本を見ない」というお母さんの声もよく聞きます。
そういうお子さんに、わたしはよくこの絵本をオススメしています。
この絵本を気に入って繰り返し読んだ子は、山本さんの絵がしっかりと染み込んでいます。
そうすると、そこから『ぶーぶー じどうしゃ』『しゅっぱつ しんこう!』『かじだ、しゅつどう』など山本さんの絵本へ移行していくことができます。
そこでたっぷり楽しんだら、『しょうぼうじとうしゃ じぷた』や『のろまなローラー』など、同じ山本さんでも物語のある絵本へと繋げていくことができます。
物語の世界を楽しめた子どもは、自然と他の物語絵本にも興味を持つと思います。
絵本はこうして、次の絵本へ派生させていくことができます。
写真図鑑だと、なかなかそうはいきません。
そこに絵本と図鑑の違いがあるのではないか?と思っています。
写真図鑑は写真図鑑で、とても良い本のジャンルでもあります。
そのものを細かく知りたい「知識欲」は、絵本より図鑑の方が満たしてくれることもあります。
図鑑と絵本と。
その時の子どものニーズに合ったものを手渡してあげたいですね。
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【202】『ずかん・じどうしゃ』
山本忠敬 作
福音館書店 1981/10
余談ですがこの絵本、各ページのどこかに、小さな男の子とネコがこれまた小さな自動車に乗ってる姿が描かれています。
この絵本のナビゲーターみたいな存在かな?
これがまた、可愛くて!
息子が自動車達に夢中になってる間、わたしはその男の子とネコに夢中になっています♡笑
ちなみに、同作者の『ぶーぶーじどうしゃ』にも同じような仕掛けがあります。
この絵本もまた、紹介させてくださいね◡̈
160211
ayumi◡̈⃝