『やさい』
平山和子
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先日、実家から野菜が沢山届きました。
わたしの祖父母が育てている野菜達。
割れたトマトや大きくなりすぎたきゅうりなど、スーパーに並ぶ野菜に比べたら不恰好ですが、無農薬のお野菜、思い出の畑で採れたお野菜は、やっぱり格別です。
実家の目の前には畑があり、そこで祖父母はわたしが小さな頃から野菜を沢山育ててくれていました。
この絵本を見ると、そんな畑の景色や香りが蘇ります。
『くだもの』でお馴染みの平山和子さん。
食べ物達の自然そのもののみずみずしさを失うことなく描かせたら、平山和子さんに敵う者はいないんじゃないかとも思います。
大根やトマト、ほうれん草、さつまいも。
それぞれがどんな姿で畑で育ち、どんな姿で収穫されてお店に並ぶのか。
その一連が描かれているので、子ども達もとてもイメージしやすく身近に感じることができると思います。
息子はほうれん草の根元を見て、「ピンクなんだねー!」と改めて発見した様でした。
細かいところまでじっくり見ることができるのも、絵本ならではの魅力です。
科学絵本の要素もありますが、単純な繰り返しとリアルな野菜の絵柄は、小さなお子さんから十分に楽しめると思います。
夏野菜が美味しい季節。
野菜を食べながら、お料理をしながら、こんな絵本もまた一緒に楽しんでもらえたらと思います。
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【331】『やさい』
平山和子
福音館書店 1982/09
160617
ayumi◡̈⃝