『おでかけ ばいばい』
長谷川摂子 文
柳生弦一郎 絵
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子どもの成長は小さな事でも嬉しいものですが、とりわけほんの小さな頃の目に見える成長は出口のない子育てに光が射した様な喜びがありました。
例えばまだまだ赤ちゃんの頃、初めてそこに「手」がある事に気付いたかの様に、自分の手を持ち上げてじぃっと見入っている姿を見た時。
そんな手をペタペタさせながら、ハイハイを始めた時。
重いおしりをひょいっと上げて、摑まり立ちをした時。
わたしの手を離して初めて、2本の足で立った時。
そんな目に見える成長のひとつに、「ばいばい」がありました。
教えてもなかなかばいばいができなかった息子。
いつもわたしが息子の手を取りばいばいをさせていましたが、ある日、本当に突然、「ばいばい」と手をひらひらさせました。
それを見たわたしとひいおばあちゃんは大喜び。笑
今でもそのシーンは覚えています。
「ばいばい」は、幼い子が他人とコミュニケーションを取る第一歩の様なものだと感じます。
そういった通過点をひとつひとつ通りながら、幼い子は自分の世界を広げていくのだろうなぁと思います。
今日紹介させてもらうこの絵本には、そんなばいばいが沢山載っています。
おでかけ おでかけ
ピタコン ピタコン
いってらっしゃーい
ばいばーい
とりの親子やねこの親子、 カエルの親子、さるの親子にいぬの親子。
みんなそれぞれ独特の「音」を携えて、おでかけをします。
その擬音もまた、読み手の子どもの心をくすぐります。
子ども達はみんなお母さんの背中に背負われています。
そんな子ども達が「ばいばーい」と手を振ると、読んでいる子ども達も一緒に「ばいばーい」と手を振りたくなると思います。
「おでかけばいばいのほん」のシリーズとしての1冊。
3冊ありますが、どれもみんな同じキャラクターが登場するので、併せて読むと親しみやすいかもしれません。
「ばいばい」を覚えたてのお子さんにもオススメの絵本です。
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【242】『おでかけ ばいばい』
長谷川摂子 文
柳生弦一郎 絵
福音館書店 2006/10
同シリーズ『めんめん ばあ』もBlogにて紹介させてもらっています◡̈♡
160321
ayumi◡̈⃝