『ゆきがやんだら』

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今日は関東の方で雪が積もったそうですね。
わたしの住む関西の方は雪は降りませんでしたが、関東に住む友人達から送られてくる写真はどれも真っ白でびっくりしました。
中には電車が動かなく、会社に行けないという友人もいました。
雪が積もると大人にとってはなかなか不便な事や厄介な事も多いですが、子どもにとって、目が覚めたら白銀の世界というのは、まるで遠足の日の朝の様に嬉しく楽しいことなんでしょうね。
今日紹介させてもらう絵本の様な経験を正に今日したという子どもや大人も、もしかしたらいるかもしれません。
今日の絵本は、『ゆきがやんだら』です。
朝うさぎのぼくが起きると、ママはまだ寝てていいよって言いました。
なんで?と聞くと、園がお休みになったからとママが答えます。
「きのう よなかから、ゆきが いっぱい ふったのよ。」
外を見ると、真っ白な世界に雪はまだ降り続いています。
「ゆき!」
喜んで外へ飛び出そうとするぼくにママは、風邪をひいてしまうから雪がやむまで外に出ちゃだめ、と言います。
雪は一向にやまず、今日帰る予定だった遠くでお仕事をしていたパパは、飛行機が飛ばないのでやむまで帰れなくなってしまいました。
雪はやまずに、降り続けます。
ぼくとママは、並んでベランダからその世界を眺めていました。
やがて夜になると、ようやく雪がやみました。
ぼくはママに外へ出でてもいいか聞きます。
もう歯磨きも終わって寝る時間。
でもママは、少し笑って言いました。
「いいわ、ちょっとだけね。」
誰もいない夜。
まっさらな雪に、ぼくとママは沢山足跡を残します。
雪が降って嬉しい子ども心と、雪がやまないとパパに会えないちょっぴりさみしい気持ち。
でもそんな気持ちを、ママは寝る前なのに外に出ていいということで、ほぐしてあげたのだと思います。
子どもは好奇心いっぱい。
雪が降ろうが寒かろうが、外に出たくて仕方ありません。
でも寒い中外へ出てしまうと、風邪をひいてしまうというママの意見も最もです。
でもこのママの素晴らしいところは、雪がやんだらお外へ出てもいいという約束を、ちゃんと守ったこと。
そのことで子どもは、雪がやんだらパパも帰ってくるということを、しっかりと信じることができたのだと思います。
もしママが「もう寝る前だからだめ」だと言ってしまったら、もしかしたらぼくはパパが帰ってくることも信じられなくなったかもしれません。
時に子どもの思う様にさせてあげられないこともあります。
それが危険をともなうものであれば尚更です。
でも、子どもの望みを何もかも親の都合に合わせてしまうことは、子どもにとっては自己否定そのものです。
些細なことでも、時には親が子どもに寄り添って、この絵本のママの様にその望みを叶えてあげる。
子育てに於いてとても大切なことだと、この絵本を読むと感じます。
酒井駒子さんの繊細で美しい絵が、このお話の少し切ない一面を浮かび上がらせてくれている様にも思います。
そういった面では、大人の方にもオススメの1冊です。
『ゆきがやんだら』というタイトルに、様々な想いを感じることのできる、優しい絵本です。
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【178】『ゆきがやんだら』
学研 2005/12
今日は久々に主人がお休みだったので、どこに行くでもないですが、家族でお出かけしてきました◡̈
息子も久々のとーさんに嬉しそうでよかったです。
お風呂も久々にとーさんと、寝かしつけも主人が。
下手くそな子守唄が、可笑しく心地いい夜でした☾*.
160118
ayumi◡̈⃝