『にぐるまひいて』

『にぐるまひいて 』
ドナルド・ホール 文
バーバラ・クーニー 絵
もきかずこ 訳
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今の時代、お金を払えば買えないものは殆どありません。
日々の暮らしの中でお金はとても大切なものです。
最近はミニマリストという言葉が生まれ、断捨離や、良いものを長く使うことの大切さ、必要最低限のもので暮らしを整えて生活することがある種のブームの様にもなっています。
わたしもそんなブームにあやかり笑 、暮らしを整えること、不必要なものは持たず、必要なものだけを買う様に最近では心がけているつもりです。
ですがこの絵本を読むと、何か大事な根本を忘れていた様な、そんな気にさせられます。
秋になるとこの絵本を開き、もう一度暮らしをきちんと考えたくなります。
今日の絵本は、『にぐるまひいて』です。
10月。
一家の主であるとうさんは、にぐるまにうしをつなぎます。
そして一年かけて家族で作り、育てたものを全てにぐるまに積み込みます。
とうさんがかりとった羊の毛や、かあさんがその毛をつむいで織ったショール。
むすめが編んだてぶくろに、むすこが作った白樺のほうき。
そしてみんなで作ったろうそく。
全て、材料からみんなで育て、作ってきたものです。
それをとうさんは10日かけて市場へ持って行き、にぐるまやうしまで全て市場で売ります。
そうして手に入れたお金で、この冬を越す為に必要なものや、刺繍針、ナイフなどを買い、家へ戻ります。
そしてまた、家族みんなで一から、来年に向けて新しいものを作り始めます。
労働に対して得たお金で暮らしていくということ。
今の時代もそれは変わりないと思います。
お父さんが毎日働いて稼いでくれたお給料。
働きながら子育てをしているお母さんだっています。
大きくなった子どもが、アルバイトをして稼いだお金もあるかもしれません。
どれも尊い労働に対して得たお金です。
このお話を読むと、お金の使い方をもう一度深く考えたくなります。
無駄な買い物はしない。物は増やさない。必要最低限のもので、シンプルに丁寧に暮らす。
それも勿論大事なことで、とても良いことだとわたしは思います。
でも、シンプルに暮らしたいから物を買わない、増やさないのではなく、誰かが働いて稼いでくれたお金を使うその使い道を考えた上で、物を買わない、増やさない。
そういう考え方も、自分も勿論、子ども達にもこの絵本を通して感じて欲しいと思います。
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【109】『にぐるまひいて』
ドナルド・ホール 文
バーバラ・クーニー 絵
もきかずこ 訳
ほるぷ出版 1980/10
日々の暮らしを考えるきっかけになる絵本は、沢山あります。
この絵本は労働の尊さ、その労働に対して支払われるお金の大切さを、アメリカの大自然と共に決していやらしくなく教えてくれます。
今の時代に生きる子ども達は、当たり前の様に様々な物を得ることができます。
勿論それは、大人が働いて稼いだお金です。
でも今の時代、電子マネーやクレジットカードなど便利なものが沢山あり、子どもが直にお金の流通を目にする機会が減っている様にも思います。
「お父さん、お母さんが一生懸命働いて稼いだお金なんだからね!」なんて押し付けがましく言いたくはありませんが笑 、子どもにも自然と、お金を払って物を得る事ができるということ、そのお金は誰かが働いて得たものだという事を感じて欲しいなぁと思います。
何故お金が大切なのか。
結構シビアな話題の様に思いますが、絵本を通せばそれがとても優しく、柔らかく、真っ直ぐに子どもに伝わると思います。
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今日は息子と主人とで植物園まで遊びに行ったそうです◡̈
主人のスパルタで苦手な屋根がある滑り台を滑り、怖くて大泣きしたそう。笑
今は主人とお風呂に入ってますが、2人でおかあさんの歌を熱唱していて、音程全く取れてませんが微笑ましいです。笑
音痴は父親譲りやなぁ...´◡`;
151110
ayumi◡̈⃝