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さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 駆け出しの絵本講師、1日1冊絵本を紹介しています◡̈

『さくら』

科学絵本 自然絵本 春の絵本
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矢間芳子 絵

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今日から4月。
新年度のスタートで、何だか少し背筋も伸びますね。

我が家は主人がたまたま休みだったので、息子の相手をしてもらっている間に部屋の掃除を。
床も磨けて、スッキリとしたスタートを切れました。

4月の始まりに紹介したい絵本はやっぱりこちら。
各地で桜が満開に近付き、お花見の季節になってきました。

この土曜日がお花見日和のようですが、日曜から少しお天気が下り坂のようなので、せっかく咲いた桜が散ってしまいそうですね。

何とか持ちこたえて、来週いっぱいくらいは桜を楽しみたいです。

でも、花は散る時がくる。
この絵本にも、そんな桜の姿が描かれています。

わたしは き。
さくらの き。
なまえは ソメイヨシノ

この絵本の主人公は、ソメイヨシノ

満開になったソメイヨシノは、ひよどりやすぶめに花の蜜をお裾分けします。

でも皆さんご存知の様に、桜の花の見頃はあっという間です。

ちいさい かぜ ふけば、ちら ちら
おおきな かぜ ふけば、ふぁー ららららら

散ってしまった花びらは、地面に雪の様に積もります。

この絵本の素敵なところは、これからです。
散ってしまって終わりではない。
散ってしまった後にはみどりの葉っぱの赤ちゃんが生まれます。

大きくなり、実を付け、雨の水をごくごく飲み、生き物たちと一緒に、夏を過ごし、秋を過ごし。

冬がきて葉が落ちてしまっても、小さな芽は寒さの中で静かに生きています。

そうしてあたたかくなり、芽はつぼみとなり、やがてまた、満開の花を咲かせます。

正に、「みごと、みごと!」。

春から春へ。
ソメイヨシノの一生が描かれている科学絵本ですが、絵本の始まりが春というのが素敵だと思います。

満開の桜が散り、小さな赤ちゃんが大きくなってまた満開の桜を咲かせる。
その姿を見ることで、「繰り返される命」を感じることができると思います。

桜の花は儚いです。
あっという間に散ってしまいます。

それでも力強く生きている。
また来年、見事な花をきっと咲かせてくれる。

満開の桜を愛でると同時に、散ってしまった後の桜の木に、「また来年」と声をかけたくなる。そんな、心温まる絵本です。


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【253】『さくら』
矢間芳子 絵


160401
ayumi◡̈⃝