『くれよんの くろくん』

『くれよんの くろくん』
なかや みわ
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今日は児童館のイベントで、フィンガーペイントをしました。
壁画に思いっきり水彩絵の具を手のひらにつけて、ばしばし!笑
先生達が可愛く描いて下さった下絵のうさぎさんやくまさんは一瞬で何とも芸術的な色合いへと変貌を遂げましたが笑 色と色を混ぜるとまた色が変わることや、自分の手のひらが筆になる楽しさが味わえたみたいで良かったです。
お家ではなかなかこれだけ豪快に絵の具遊びをさせてあげられないので、貴重な経験ができたと思います。
色と色が合わさって、また違った色ができる。
どんな色にもその意味はあって、無駄な色なんかないんだよ。
そんな風に優しく感じられる絵本がこちら。
大人気、くれよんのくろくんシリーズの1冊目です。
新品のクレヨン達。
退屈になったみんなは、真っ白い画用紙を見つけて思い思いに絵を描き始めます。
きいろくんがちょうを描いたら、あかさんとピンクちゃんがお花を描いてくれます。
みどりくんと、きみどりさんが葉っぱを描いて、ちゃいろくんとおうどいろくんが木を描いて...そうやってどんどん素敵な作品が出来上がってきましたが、くろくんの出番がありません。
みんなもくろくんにせっかくの作品を黒くされたら嫌だと言います。
悲しくなったくろくん。
そんなくろくんに、シャープペンのおにいさんがこっそりいいことを教えてくれます。
くれよん達は、それぞれ個性を持っています。
明るい色、爽やかな色、どっしりとした色、鮮やかな色。
それぞれに得て不得手もあり、どれも必要な色です。
子ども達も一緒。
運動が得意な子、お絵描きが得意な子、優しい子、元気な子...それもみんな個性です。
読者の子ども達は、少なからずくろくんに共感を覚える点があると思います。
くろくんにしかできないことがある。
くろくんがいたからこそ、最後にとても素敵な作品が完成します。
「自分はそのままの自分でいいんだ」
そんな自己肯定感を感じることができると思います。
このお話をしっかりと理解できるのは3.4歳くらいからだと思います。
幼稚園などで集団生活がスタートした子ども達にも、勇気を与えてくれる絵本でもあります。
それまでは沢山の色が出てくる楽しさをただ味わってもいいかと思います。
なかやみわさんの可愛らしいくれよんたち。
子ども達も大好きな1冊です。
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【307】『くれよんの くろくん』
なかやみわ
童心社 2001/10
160524
ayumi◡̈⃝