さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『おじょらぽん』

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はせがわせつこ 文
さいとうとしゆき 絵

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随分前から、息子を寝かしつける時は決まって「歌絵本」を読んでいます。

「ゆりかごのうた」などの子守唄も載っていますが、中には「もりのくまさん」や「やまのおんがくか」みたいな、元気のいい童謡もあって、これでよく寝れるなぁなんて思ったり。笑

わたしの胸の上に頭を乗せて、最初は一緒に歌っていたのが絵本が中盤に差し掛かる頃には静かになり、やがて途中で寝てしまう...その過程が何とも愛おしくもあります。

息子にとってきっと、歌の内容どうこうよりも、わたしの声と心臓の音のリズムが眠りの導入剤になっているんだろうなぁと感じます。

子守唄はきっと、お母さんの声の心地よさを最大限に活かしてくれるものなんだとも思います。

今、子守唄を歌えないお母さんが増えているそうです。
恥ずかしながらわたしも、息子が生まれてから子守唄も童謡も覚え直しました。

子どもの寝かしつけ、確かに大変です。
寝ない時は2時間も3時間もかかってこっちが眠いやら泣きたいやらの気持ちになったことだって数度ではありません。

でもどんなに小さな赤ちゃんでも、息子くらい大きくなった子どもでも、お母さんの声で眠りにつく幸せは同じだと思います。
イライラはそのまま伝わってしまいます。
大変な寝かしつけだからこそ、歌や絵本の力を上手に借りることができたらと、そう感じます。

今日紹介させてもらう絵本は、1月に発売されたばかりの新刊です。

巷で「寝かしつけの為の絵本」がブームになっている今だからこそ、「これだ」と確信しました。
このブームの最中にこの絵本を選んだ福音館書店さん、さすがです。

今日の絵本は、『おじょらぽん』です。

おやすみなさい ひよこちゃん
おじょらぽん おじょらぽん
ねんねんねん

おやすみなさい こやぎさん
おじょらぽん おじょらぽん
ねんねんねん

おやすみなさい こうしくん
おじょらぽん おじょらぽん
ねんねんねん

優しい月や星の光の下で、お母さんの側でみんな眠りにつきます。

おじょらぽん おじょらぽん
ねんねんねん

この音の響きが、何とも優しくあたたかい。
耳の奥底にじんわりと残ります。

どの動物も必ず側にいるお母さん。
安心しきっている子どもの姿は、人間の子どもと同じです。

お母さんの側で、お母さんの優しい言葉で、眠りにつく幸福感。
何にも代えがたい、幸せそのものです。

絵本は寝かしつけの為の道具ではありません。
この絵本を読めば10分で子どもが眠るなんて、そんなことも言いません。

ただ、この絵本を読んでもらいながら眠りについた子どもは、きっと幸せな夢を見ることができると思います。
その事こそが、絵本の魔法の様な気がします。

絵本は特効薬ではないですし、あってはいけないと思います。

この絵本を読んですっと眠りにつく日もあれば、「もう1回」と繰り返しを催促され、なかなか眠らない日もあるかもしれません。
結局目が覚めて、抱っこでねんね...なんてこともあるでしょう。

でもそんな日々の積み重ねが、確実に子どもの心の中に安心感と幸福感を生むのだと思います。
1日2日では決して作られない、やり直しのきかない大切な幹です。

日中子どもを怒ってしまった。
子どもの要求にこたえてあげられなかった。
あれもこれも、してあげられなかった。
それでも夜眠りにつく時に子どもが幸せなら、何となく±0になるような、そんな気がします。

おじょらぽん おじょらぽん
ねんねんねん

1人でも多くの子ども達の心に、この言葉が幸せと共に残りますように。


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【219】『おじょらぽん』
はせがわせつこ 文
さいとうとしゆき 絵

昨日は1日講座と修了式で、その前の日の夜はなかなか寝付けなかったこともあり、昨日の夜は死んだように眠りました。笑

目が覚めたら朝の9時。起きた息子に起こされました。
主人がいつ出たかすら知らない...ごめんなさい。笑

それでも文句一つ言わず、お昼ご飯代と渡したお金も明日休みやからいいよと断る主人の優しさに救われました´◡`;


160228
ayumi◡̈⃝