さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『のろまなローラー』

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小出正吾 作
山本忠敬 絵

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今日から2月ですね。
2月は逃げる、と言うくらい、毎年あっという間に駆け抜けてしまうこの時期。
我が家も来年度から幼稚園のプレや園庭開放に少しずつ通いながら息子に合った幼稚園を探そうと思っているので、2月は申し込みや幼稚園探しなどで何だかバタバタしてしまいそうな雰囲気です。笑

今までずっと一緒にいた息子が、もう幼稚園に片足突っ込んでるのかと思うと、何だか不思議な気分です。
まだまだ赤ちゃん。まだまだ母親の手を借りないと何もできないと思っていたのに、いつの間にかゆっくりながらも成長してるんですよね。

今は毎日一緒で疲れることもイライラすることもあるけど、きっと来年、本格的に幼稚園に行きだすと寂しい気持ちもあるんだろうな。なんて思います。

今まではあまり同い年くらいのお友達と頻繁に遊ぶ機会はありませんでしたが、春からはそういった機会が増えてくる予定です。
マイペースな息子。きっと集団の中に入ると、嫌でもできない事が目に付くんだと思います。

そんな時でも、母親のわたしだけは、焦らずゆっくり。
息子が不安になった時に、大丈夫だよと言ってあげられる存在でいなきゃと改めて感じます。

足並み揃える必要なんてない。
ゆっくりゆっくり、自分の足で,自分のペースで。
人より出来ないところばかり見るのではなく、子どもの長所を沢山沢山見つけてあげたい。
なかなか難しいこともありますが、息子が本格的に幼稚園に通いだすまでには、マイペースな息子の長所を沢山沢山見つけてあげたいと思います。

そんな今日紹介させてもらう絵本は、わたしがいつか必ず息子に読んであげたいと思っている1冊。
わたし自身もとても好きで大切な1冊。
自分が焦ってしまった時、息子に何かを期待し過ぎてしまった時に、必ず開く絵本です。

今日の絵本は、『のろまなローラー』です。

ローラーは思い車をごろごろ転がしながら、ゆっくりと行ったり来たり、道を整備していきます。

そんなローラーを次々と追い越していく他の車たち。

「じゃまだよ、じゃまだよ。どいたり どいたり」

「おいおい、のろまな ローラーくん。どいたり どいたり。」

「おおきに しっけい、ローラーくん。どこまで いくのか しらないか、その ちょうしでは、ひが、くれますね」

と、心ない言葉を浴びせられます。

それでもローラーは、ごろごろごろごろゆっくりと、重い車を動きしながら道をなおしていきます。

ところがまだローラーが整備をしていないでこぼこ道で、さっき追い越した車が次々とパンクしてしまいました。

みんなはそれをきっかけに、ローラーがでこぼこ道を平らにしてくれたおかげで自分達が走れることに気付くのです。

でもローラーはそれを自慢することも見返したと威張ることもせずに、ただ淡々と変わらず、道を同じ様に整備していきます。

ごろごろ ごろごろ。

早ければいいってものじゃない。
ゆっくりでも、のろまでも、確実に一歩ずつ進む力が何よりも大切なのだと、この絵本は教えてくれます。

小さな子どもはそれこそ、同い年でも月齢が数ヶ月違うだかで大きな成長の差があります。
何歳何ヶ月で何ができます、これができます、そんな事が育児書や雑誌にはよく書いてありますが、それもあくまで目安。
でも親としては、その目安より遅れていると不安に思うこともあります。

でも、それがその子のペース。
早く出来たから凄いわけでも、ゆっくりだから劣ってるわけでも何でもない。

ごろごろごろごろ、重い車をひきながら確実に道を作っていくこのローラーの様に、ゆっくりでも、子どもの足で、しっかりとその道を作っていく。
それを焦る事なく見守るのが親の役目だと、そう感じます。

口で言うのは簡単で、実際はなかなかに難しい。
他の子はできるのにまだこれができない。わたしもよく、思います。

でももしかしたら、できなくて歯痒い思いをしているのは子どもかもしれません。
そんな時にお母さんから「何でできないの」なんて言われたら、悲しいですよね。

子どもは子ども。自分の身代わりでも分身でも何でもない。
親にできることは、その成長を見守ることと、たまに少しだけ手を差し出すこと。
大丈夫。いつかは歩けるし、いつかはオムツだって取れる。いつかは勝手に手をはなして、歩いて行ってしまうんだから。

そうしっかりと心にとどめて、わたしはいつも、この絵本を開きます。

ごろごろごろごろ。
親であるわたしも、そうやってゆっくりと、自分の道を作っていきたいと、そう思います。


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【192】『のろまなローラー』
小出正吾 作
山本忠敬 絵

今日は前から息子と約束をしていた、新しいパズルを買いに行きました◡̈

やっぱり新しいものは難しかったようで、なかなか苦戦しています´◡`;
でも嫌だと投げ出すことなく、集中力を途切らせながらも笑 なんだかんだずっとやってる姿は親ながら感心します。

わたしだったら絶対投げ出す。笑

まだまだわたしがついてないとできないのでこっちの方がイライラしてしまうこともありますが笑 ゆったりのんびり、息子のパズルが完成するのを見守れたらと思います◡̈♡


160201
ayumi◡̈⃝