『ゆうぐれ』

『ゆうぐれ 』
ユリ・シュルヴィッツ
さくまゆみこ
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12月になりました。
今年もあっという間、残すところあと1ヶ月です。
12月は大掃除や年賀状など慌ただしくしなければいけないこともある上に、クリスマスや大晦日のイベントもあり、師走の文字通り、毎年一瞬で駆け抜けてしまいます。
今年中にしておきたいこと、悔いのないようにしておきたいと思う半面、気付いたら今年も終わっていた!なんてことにならない様に、日々丁寧に暮らしたいという思いもあり。
そんな今日は、慌ただしい12月にちょっと一息ついて眺めてみたい、冬の絵本、クリスマスの絵本を紹介させてください。
今日の絵本は、『ゆうぐれ』です。
ふゆです。
ひるは みじかくなり、
よるが ながくなりました。
いぬを つれた おとこのこと、くろひげの おじいさんが、さんぽに でかけます。
2人と1匹は、冬の夕方から夜にかけてをのんびりお散歩していきます。
大きな夕日が川の向こうに沈み、街に出るとみんな忙しそうです。
買い物に行く人は、大切な人へのプレゼント探しをしています。
やがて空は暗くなり、自然のひかりが消えると、街の灯りが少しずつ増えていきます。
街灯から始まり、イルミネーション、クリスマスツリー、ろうそくの火。
街中にきらきらと綺麗なひかりが灯ります。
作者はユリ・シュルヴィッツです。
あの『よあけ』の作者が描く『ゆうぐれ』。
『よあけ』とはまた少し違うタッチの絵本ですが、見えるものをそのまま描いた様なシンプルな夕暮れや、夕日の美しさ、街に灯るひかりはとても美しいです。
文字数も少なく、後半のクリスマスイルミネーションのページは見るだけで心躍るので、比較的小さなお子さんからでも夕暮れの美しさやクリスマスの気分を味わえるかな?と思います。
でも是非大人の方にも、この夕暮れから夜にかけての時間の流れをゆっくりと感じて欲しいと思います。
冬の澄んだ空気が夜のきらきらを一段と輝かせてくれる様な気がします。
寒い冬の夜の特権ですね。
全国あちこちで紅葉のライトアップに引き続き、クリスマスイルミネーションが始まっています。
人気のイルミネーションはどこも人でごった返していますが笑 街中を少しゆっくり散歩するだけでも、きらきら輝く夜を感じることができると思います。
何かと忙しい日々ですが、夕暮れから夜にかけての美しい光の遷移を、少し足を止めて眺めてみるのもいいですね。
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【130】『ゆうぐれ』
ユリ・シュルヴィッツ 作
さくまゆみこ 訳
あすなろ書房 2014/10
今日は絵本を通して仲良くさせていただいている、と言うと少しおこがましく語弊がありますが笑 いつも色々と学ばせていただいている皆さんと、クリスマス絵本についてあれやこれやとお話ししてきました。
クリスマス絵本とひと口に言っても、起源や歴史的背景を絵本にしたもの、イベントの雰囲気やクリスマスの1日を絵本にしたもの、キャラクターとしてのサンタやトナカイを絵本にしたもの...本当に様々だなぁと改めて感じました。
個人的にとても大好きなクリスマス絵本。
活躍する時期は本当に一瞬なのですが、この時期は思う存分楽しみたいと思います。
今月は沢山クリスマス絵本も紹介できたらと思います◡̈♡
151201
ayumi◡̈⃝