さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『おさじさん』

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東光寺啓 絵

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息子は今2歳4ヶ月ですが、まだお箸の練習を始めていません。
そろそろ始めようかな?とも思うのですが、マイペースな息子、ようやくスプーンを上手に使える様になってきたので、もう少し様子見でもいいかな?なんて思ったり。

上手くスプーンに乗せられなかったものも、手で掴んでもう一度スプーンに乗せて、最終的にはスプーンと手を両方口に突っ込んだりしていて、そんな姿を見るのも微笑ましいです。笑

スプーンは子どもにとって、とても親しみのあるもののひとつです。
そんなスプーン、いや、おさじの絵本を今日は紹介させて下さい。

長年愛されている有名なこちら。

今日の絵本は、『おさじさん』です。

おやまを こえて
のはらを こえて
おさじさんが やって きました
こんにちは
おいしい ものは ありませんか
おくちに はこんで あげますよ

松谷みよ子さんの美しい日本語が、最初からたっぷりと味わえます。

おさじさんが見つけたのは、うさぎさん。
「とろとろ にえた たまごいりの おかゆ」を1人で食べようとしています。

お手伝いしようかと言うおさじさんを、うさぎのぼうやは「ひとりで たべるよ」と断ってしまいます。

そのままおかゆに鼻を突っ込んだ!

この時のおさじさんの、「あれあれ、いいのかな〜?」という様な表情がたまりません。

無理に手伝うのではなく、まずうさぎのぼうやにさせてみる。
ある程度の失敗は、子どもにはきっと必要なんですね。

もちろん熱くてえーんえーんと泣いてしまったうさぎのぼうや。

そこでおさじさんは、優しくお手伝いしてくれます。

おさじさんと一緒に食べたおかゆは、とっても美味しい。
うさぎのぼうやも、ニコニコ笑顔です。

丁度離乳食の始まった頃のお子さんにも、「食べること」に対して親しみを持たせてくれる素敵な絵本だと思います。

赤ちゃん絵本とありますが、しっかりとしたストーリー展開なので、もう少し上のお子さんからでも十分楽しめます。
息子もまだまだ楽しんでいます。

スプーンの練習を始めた頃のお子さんにもオススメです。

わたしはこの、松谷みよ子さんと東光寺啓さんのタッグが大好きです。

長年愛されているお2人の絵本。
確かな魅力が、そこにはあります。

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【127】『おさじさん』
東光寺啓 絵
童心社 1969/08

この絵本、わたしの妹が見て「懐かしい!」と言っていました。

わたし達が通っていたピアノ教室の本棚にあったこの絵本。
妹は大好きでずっと見ていたそうです。

ピアノ教室に通うくらいだから、3歳か4歳か。
わたしの記憶では読み聞かせてもらっていたというより、1人で待ち時間に眺めていた様に思うので、もう少し大きくなってからだった様にも思います。

あかちゃんの本とありますが、それだけ大きくなってからでも十分楽しめて記憶に残る素敵な1冊なんだと、改めて感じました。


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ayumi◡̈⃝