『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウィリアムズ 文・絵
松岡享子 訳
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今日は妹が、明日友人の結婚式がこちらであるということで、久々に我が家に泊まりに来ています。
妹にとっては初めての友人の結婚式。
余興もあるみたいで、楽しみ半分緊張半分だそう。笑
お天気も明日雨は上がりそうなので、幸せいっぱいの1日になればいいなと思います。
そんな今日は、お祝いの意味も込めてこの絵本を紹介させて下さい。
今日の絵本は、『しほいうさぎとくろいうさぎ』です。
しろいうさぎとくろいうさぎは、とても仲良し。
いつも一緒にいます。
でもある日、くろいうさぎは悲しそうな顔で考え込んでしまいます。
しろいうさぎがどうしたのか尋ねると、くろいうさぎは願い事をしていると言いました。
「いつも いつも、いつまでも、きみといっしょいられますようにってさ」
しろいうさぎは言います。
「ねえ、そのこと、もっと いっしょうけんめい ねがってごらんなさいよ」
くろいうさぎも目をまん丸にして、一生懸命考えます。
そして、心を込めて、伝えます。
そう、プロポーズです。
2人はずっと一緒にいることを誓い、森のみんなに囲まれて、幸せな結婚式をします。
決して華美な絵本ではありませんが、長く愛されている絵本です。
絵本の雰囲気やストーリー的にも、幼い子どもよりは大人の方がじんとくるものがあるかもしれません。
ガース・ウィリアムズの絵もとても素晴らしく、うさぎ達の表情ひとつひとつが、その心情をとてもよく表しています。
その表情を追うだけでも、ひとつのラブストーリーを想像できます。
読んであげるなら4才からとなっていますが、さすがに4才の子どもはこのラブストーリーを理解するには早いかもしれませんね。
ですが、仲良しのうさぎがずっと一緒にいれる幸せは感じることができると思います。
永遠の愛を誓うラブストーリーとしてこの絵本を読むには、大人の方の方が向いていると思います。
絵本の中のうさぎ達はどこか大人びた表情を見せたりもしていますが、裏表紙の仲睦まじく手を繋いでいるうさぎ達は、どこか小さな子どもの様でもあり微笑ましいです。
ちなみに原書のタイトルは、『THE RABBITS' WEDDING』。
もし直訳されたタイトルになっていたら、もしかしたら日本の子ども達にこれだけ長く愛される絵本にはならなかったかも...と、個人的に思います。
その辺り、松岡享子さんのセンスと子どもに寄り添った翻訳を、改めて凄いと感じます。
明日の結婚式も、このうさぎ達の様に幸せなものになりますように。
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【113】『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウィリアムズ 作
松岡享子 訳
福音館書店 1965/06
絵本は子ども向けの本と侮るなかれ、この絵本の様な本格的なラブストーリーや、大人の心に響くものも数多くあります。
大人向けとして作られた絵本もありますが、この絵本の様に子どもに向けて作られたものでも、大人と子どもで捉え方や感じ方が変わるものもあって面白いです。
例えば有名なシルヴァスタインの『おおきな木』も、読む時期によって感じ方や捉え方が大きく変わる代表的な絵本です。
大人になってから出会った絵本が多いわたしは、子どもの頃この絵本と出会えてたらどんな風に思ったかな...とよく考えます。
そう思うと、やっぱり子どもには沢山の物語に出会わせてあげたいなと、改めて感じるのです。
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明日は妹の友人も含め、結婚式を挙げられる方が何人かいらっしゃって、わたしが参加するわけでも何でもないのに笑 幸せな気持ちになれました◡̈♡
天気も何とか持ち直しそうなので、素敵な1日になることを願います♡
151114
ayumi◡̈⃝