『まりーちゃんとおおあめ』
『まりーちゃんとおおあめ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本) 』
フランソワーズ 文・絵
きじまはじめ 訳
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今日も朝から雨。
台風も近付いているみたいですね。
子どもの頃は台風と聞くとちょっとわくわくしていましたが、大人になるとそうもいきません。
備えをしっかりして、被害がないことを祈るばかりです。
今日紹介させてもらう絵本も、そんな大雨の日を描いた1冊。
まりーちゃんとぱたぽんと言えば『まりーちゃんとひつじ』が有名ですが、こんな絵本もあります。
今日の絵本は、『まりーちゃんとおおあめ』です。
あめです あめです いやなあめ。
雨はどんどん降り、水かさが増し、気付けば辺り一面水浸し。
家にまで水が押し寄せて来て、さぁ大変!
まりーちゃんはお母さんやお父さんの言い付けを守り、まずおばあちゃんを2階に上げて、動物達を安全な山に連れて行きます。
あひるのまでろんだけが、すいすい楽しそうに泳いでいます。
食糧も水もなく、まりーちゃん達はただ救助を待つばかり。
みんな無事に助け出してもらえるのでしょうか?
内容だけ見たらなかなか大変な状況なのですが、フランソワーズのほんわかしたタッチの絵が危機的状況を和らげてくれています。
まりーちゃんも「いやなあめ」と雨を嫌っていますが、避難している時や動物達を山へ連れて行っている時は少しだけ楽しそう。
役割をもらえて嬉しいのでしょうね。
まりーちゃん達は、ある動物が大活躍してくれたおかげで無事救助されます。
雨が止み、水がひいてからは、みんなで大掃除。
学校の先生も、困っている人を助けましょうとみんなに伝えます。
まりーちゃんも大忙し。
でもおひさまはきらきらしていて、みんな嬉しそうです。
天災はどうしようもありません。
しっかり備えて、注意をする事はできますが、防ぐ事は難しい。
いざという時はみんなで力を合わせて、自然災害を乗り越えたい。
そんな事を、決して上からではなく、自然と語りかけてくれる様な絵本です。
それでもやっぱりお天気が一番。
まりーちゃんも、「おひさまげんきでね、おねがい!」と言っています。
大雨で暗い雰囲気だった街も、お天気になってからは太陽が光り輝き明るくなりました。
対象的なページが印象的です。
今回の台風の被害がないことを、祈ります。
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【47】『まりーちゃんとおおあめ』
フランソワーズ 文・絵
きじまはじめ 訳
福音館書店 1968/06
この絵本は永らく絶版だったそうですが、限定復刊を経て、福音館書店から再度復刊されたそうです。
以前にも絶版絵本について触れましたが、絵本が市場に長く残るのは至難の技です。
この絵本も書店で全面に出されているかと言えば、恐らくそうではないと思います。
出版社は福音館書店なので、大型書店にはもしかしたら常備されているかもしれません。
(福音館書店は絵本の出版社の中では少し特異な存在だそう。またこのお話も別の機会にできたらと思います。)
「売れている絵本」という視点ではない所から絵本を見てみたい。
そういう時は、やはり絵本専門店がオススメです。
そのお店独特の選書をされているので、普通の書店では流通していない絵本とも出会えます。
絶版絵本も結構あったりします。
絵本専門店と聞くとあまり身近にはなさそうに思いますが、全国の至る所に意外とあります。
一度近くの絵本専門店を探して行ってみるのも、面白いと思います。
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今日は台風。
わたしの住む地域は直撃はしませんが、雨が朝から降り続いています。
友達とお家で会う予定でしたが、台風の影響も怖いので残念ながら延期。
という事で、今日も一日お家で過ごす事になりそうです。
皆様も雨風には十分に注意して、気を付けてお過ごし下さいね。
150909
ayumi◡̈⃝