『でんしゃにのって』
........................✍
昨日も乗り物絵本を紹介しましたが、今日もまた乗り物絵本です。
と言うのも、昨日絵本作家のとよたかずひこさんの講演を聞く機会があり、今日の絵本はこれしかない!と即決したのです。
今日紹介させてもらう絵本は、『でんしゃにのって』です。
うららちゃんがでんしゃに乗って、おばあちゃんのところへ出かけます。
おりる駅は、『ここだ』えき。
「つぎは、わにだーわにだー」
「つぎは、うさぎだーうさぎだー」
駅に着くたびに、動物達が乗車してきます。
いつしかでんしゃは満員に。
うららちゃんは、無事に『ここだ』えきで降りる事ができるでしょうか?
この絵本は、とよたさんの代表作でもあり、出世作でもあります。
とよたさん自身も、この絵本がきっかけでひとつ前に進めたと仰っていました。
この絵本が出来たきっかけが、また面白くて。
昔、青森から仙台へ電車移動するのは時間がかかり、各駅ではお弁当を売りに電車まで来るおじさんがいたそうです。
「べんとー べんとー」と売りに来るおじさん。
でも、どうしても売れない駅があったそう。
「つぎはー、沼宮内〜(旨くない)」
「つぎはー、金ヶ崎〜(金が先)」
「小午田〜(ここだ)」ではちゃんと売れたそう。
...という冗談みたいな話をおばあさんから聞いていたとよたさん。
このお話をきっかけに描いた絵本が、『でんしゃにのって』だったそうです。
そんな裏話も面白かったのですが、絵本も勿論面白い。
繰り返しは、子ども達は大好きです。
うららちゃんは最後、居眠りしてしまいます。
ちゃんと降りれるかな!?と子ども達も、ハラハラドキドキ結末を見守るでしょう。
最後のオチも、子どもも大人も喜ぶと思います。
シリーズになっているこの絵本。
他にも、『ボートにのって』『さんりんしゃにのって』『ばしゃにのって』『いかだにのって』とシリーズは続きます。
『でんしゃにのって』を受けて作られた作品が『ばしゃにのって』。
『ボートにのって』を受けて作られた作品が『いかだにのって』だそう。
そうやって見るのもまた、面白いですよね。
乗り物好きなお子さんは勿論、主人公が女の子なので、きっと女の子も好きなシリーズだと思います。
とよたさんの柔らかいタッチの絵柄は、親子で自然と笑顔になれる優しさを持っています。
シリーズを通して楽しみたい絵本です。
........................✎
【30】『でんしゃにのって』
アリス館 1997/06
とよたさんのお話で興味深かったのが、「赤ちゃん絵本だからと言って、全て赤ちゃん向けには描いていない」というお話でした。
とよたさんの絵本で有名な「ももんちゃんシリーズ」は、性別も年齢も不詳のスーパー赤ちゃん、ももんちゃんが主人公です。
いやいや、普通の赤ちゃんは出来ないだろう、そんな事を普通にやってのけちゃうももんちゃん。
これには、とよたさんの「読み手である親も楽しんで欲しい」という意図があるそうです。
読み手が楽しくなければ、絵本の楽しさは子どもには伝わりません。
読んでいる方が楽しければ、自然と笑顔は子どもにも伝染します。
とよたさんは、「絵本は大人が読んであげるもの」、そこをしっかりと踏まえて絵本を制作されているのだと、改めて実感しました。
絵本の楽しさを伝えるには、まずは大人が楽しまなければいけない。
難しい事は考えずに、純粋におやこで絵本を楽しむ大切さ。
それを改めて胸に刻み、夜、息子と絵本を読むのを楽しみに、わたしもでんしゃに揺られて帰路につきました。
........................✂
昨日は一日、絵本や子育てについてしっかりと勉強して来ました✎
まだまだ知らない事や知りたい事、知らなければならない事も沢山。
まだ小さな息子がいて、それでも学ぶのは大変でしょうと言われますが、息子がいるからこそ興味を持った事や知る事が出来た事も沢山。
息子がいなければきっと、こんなに学ぼうとは思わなかったと思います(´◡`;)笑
そう考えると、わたしはやっぱり、息子に感謝です。
またこのBlogにも、学んだ事を還元していきたいと思います◡̈
さ、今日はお休み。
お出かけしてきます⋆*
150823
ayumi◡̈⃝