『なつの あさ』
谷内こうた
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なつのあさは しろい
そんな言葉から、この絵本は始まります。
空気も自然も生命も、キラキラと瑞々しく輝いている夏の朝。
この言葉は、限りなく透明に近い白い空気を連想させます。
まだ誰も起きて来ていない夏の早朝。
連日の雨で、今朝は空気も心なしか澄んでいます。
そんな今日紹介させてもらうのは、この絵本。
『なつの あさ』です。
みんな寝静まっている夏の朝。
ぼくは急いで自転車を漕ぎます。
間に合うかな。
間に合うかな。
朝の特別な「あれ」に会うために、ぼくは急ぎます。
文字数はとても少ない、シンプルな絵本です。
小さなお子さんから十分に聞ける内容です。
男の子は特に大好きな「あれ」も登場します。
(それが何かは、是非絵本を見て確かめて下さいね。)
でもこの絵本は是非、大人にも楽しんでもらいたいと思います。
今となっては忘れてしまった子どもの心。
特別なもの。耳に残る音。
景色全てが変わって見える瞬間。
記憶にとどめたくて、クレヨンで一生懸命に描いた、夏の思い出。
そういった瑞々しさを、少しだけ思い出させてくれる絵本です。
デザインもシンプルで、1ページ1ページが絵画の様に綺麗です。
家族より少しだけ早く起きた朝。
静かにそっと、童心に帰れるオススメの1冊です。
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【28】『なつの あさ』
谷内こうた
至光社 1970/06
絵本は子どもが初めて触れる芸術作品だと、わたしは思っています。
初めて食べる食べ物。
初めて袖を通す服。
初めて触れるおもちゃ。
きっと親はとても気を使って選ぶと思います。
絵本も同じだと思います。
初めて触れる絵本。初めて触れる芸術。絵も文章も、出来るだけ本物でなければいけない。
そう思います。
どうせ子どもの絵本だから。
そこまで子どもはわかってないだろう。
そうではなくて、「子どもの絵本だからこそ」しっかりとしたものを手渡さなければならないと思います。
「良い絵本」という分類は、なかなか難しいです。
ですが、自分が読んだ時に「これは子どもの頃に出会いたかったな」と思えたり、自然と頬が緩んだり、静かに感動する事が出来たり。
そういった、自分の琴線に触れた絵本は、子どもに手渡してあげたいと思います。
今や絵本は溢れている時代です。
そこから子どもに与える絵本を選ぶのは、なかなか難しい。
わたしが、わたしが、と自己主張の強い絵本も沢山あるからです。
迷ったらまずは、大人が読んでみて下さい。
見て、触って、食して、体験していかないと、何であっても「本物」は見抜けないと思います。
わたしもまだまだ沢山、絵本を経験していきたいです。
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昨日は一日お家だったので、今日はお外に少しでも出なきゃと思いつつ、雨です。
おばあちゃん家に遊びに行こうかな。
図書館に予約してた本が届いたので、図書館経由で行こうかと思います◡̈
最近本が読めてないなぁ、何でだ?と思ってたら、何の事は無い、図書館の予約本が届いてなかったからでした。笑
手元に読む本がなかった。笑
本がないとやっぱり、落ち着かないです。
150821
ayumi◡̈⃝