さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『木はいいなあ』

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ユードリイ 作
シーモント 絵
西園寺祥子 訳

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今日はみどりの日
自然の恩恵を感謝する日でもあります。

自然は人に優しくもあり、時に牙を剥きます。
人間が自然を支配することはできない。自然と共存していかなければいけないし、その意識を忘れてはいけない。
そんなことを今年のこの日は、考えてしまいます。

そんな今日紹介させてもらうのは、こちらの絵本。

タイトル、『木は いいなあ』が表す通りの、木の魅力を余すことなく伝えてくれる1冊です。

木が沢山あると、森になります。
森はいつも生き生きとしていて、希望を与えてくれる様です。

春夏秋冬それぞれの木の魅力があり、人はそれぞれの木と一緒に、暮らしています。

夏は木の木陰で休んだり。
秋には落ち葉で遊んだり。
家の側に木があると、暑い時には日除けになるし、嵐の日には守ってくれます。

絵本は縦長のもので、木の高さも感じやすいデザインとなっているのもまた素敵です。

都市化が進み、身近にある木もどんどん少なくなってきています。

わたしは田舎育ちなので、遊びの場に木は必ずありました。
木登りをしたり、木の上に秘密基地を作ったり。
でも今の子ども達は、そんな遊びも簡単にできる環境ではありません。

わたし達の暮らしは日に日に便利になっています。

新しい技術が次々と開発され、自然と共存するよりロボットと共存する未来の方が想像しやすくなっている様な気がします。

確かに便利な世の中に助けられていることも沢山あります。
ですが、便利さばかりを求めて、今自分の足をつけている地面のことを忘れてしまってはいけないと思います。

どんなに科学や技術が発達しても、人間は地に足をつけていないと生きてはいけません。
その地を共有しているのは、人間だけではない。この世界に生きている動物も、植物も、皆共有し、共存しています。

人間だけが特別なわけでは決してない。
そのことを今のこの時だからこそ、改めて考えなければと思います。


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【287】『木はいいなあ』
ユードリイ 作
シーモント 絵
西園寺祥子 訳
偕成社 1976/01


160504
ayumi◡̈⃝