さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『しんかんせんで いこう』

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間瀬なおかた

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今日は絵本好きの方で集まって絵本を深める絵本勉強会の日でした。
そして今日のテーマが、「乗り物絵本」。

我が家は息子ということもあり、自然と乗り物絵本が増えてきました。

「乗り物絵本しか読まなくて」という男の子のお母さんの悩みを聞くことも多いですが、今日改めて乗り物絵本の深さや広さを感じ、「乗り物絵本ばかりでも大丈夫!」と言いたいと思えました。

何でも「好き」という気持ちは1番の入り口です。
乗り物絵本から入ったとしても、その枝葉の広げ方は多種多様です。

図鑑系の絵本から徐々にお話系の絵本へ移行することもできますし、その移行を焦らなくても良質な乗り物絵本は数多くあるので、好きな子はきっと乗り物絵本を深めていけると思います。

是非お子さんの「好き」にとことん付き合ってあげて欲しいと思いますし、わたしも息子の「好き」を深めるお手伝いができたらなぁと思いました。

そして、そんな今日出会ったこちらの絵本。
発売されたばかりの新刊です。

作者は間瀬なおかたさん。今日も話題に上がりましたが、乗り物絵本を語るに外せない作家さんです。

そんな間瀬さんの魅力がふんだんに詰まった、そして電車好きの子なら間違いなく!好きになるであろうこの絵本。
恐らく、電車絵本の鉄板に仲間入りすると思います。
そして間瀬さんの代表作にもなる予感がします。

『しんかんせんで いこう』とタイトルにある通り、新幹線で日本列島を縦断します。
北は北海道、南は鹿児島まで。
そう、新刊なので、北海道新幹線もしっかりと描かれているんです。

空から見た日本地図と、そこを走る新幹線、電車、空飛ぶ飛行機や船と、乗り物が満載。
新幹線や電車はしっかりと、「はやぶさ」や「はやて」「こまち」「のぞみ」「つばめ」など、名前も書かれています。

そして駅名は勿論、各地方の名所や地名も、細かく見れば沢山書いてあります。
地図好きな子にもたまらない1冊です。

そして中間地点に来ると、ドクターイエローも登場します。
新幹線好きな子には欠かせないヒーローの様な存在。笑
そのページは間瀬さんお得意のパノラマ仕様となっていて、開くと「全国新幹線路線図絵」という何とも洒落たページが現れます。
このページでは日本の名城が見られるので、歴史好きな人にもオススメのシーンでもあります。

この絵本の魅力のひとつに、「前からも後ろからも読める」という点があります。
間瀬さんの絵本ではお馴染みの構成でもあります。
北から南へ行ってもいいし、南から北へ行ってもいい。
その時々のシチュエーションに合わせて読んでも面白いですね。

北は冬、南は春を感じられる仕様になっているのもまた素敵です。

そしてそして、またまた間瀬さんの絵本を語る上で外せない、登場人物達。
文章には現れていませんが、絵に色々なストーリーがあります。
そして時刻表とにらめっこし、車内で一生懸命スケッチをする人物...そう、間瀬なおかたさん本人まで登場しています。
どこに出てくるか、是非探してみてくださいね。

以前同じ様な日本列島横断の絵本、『おでかけ版 新幹線のたび』 - さんじのえほん。を紹介させてもらいましたが、絵本として読み聞かせるのであれば、こちらの絵本の方が読みやすいと思います。

新幹線や電車と一緒に日本列島も楽しめて、更に隠れたお話まで満喫できる。
正に間瀬さんにしか作れない、乗り物絵本のエンターテイメント性を存分に発揮した面白い絵本だと思います。

小さなお子さんから小学生、大人までも夢中になれる、個人的にとってもオススメの1冊です。

是非このGWの旅の前に、そして帰って来た後に、家族で楽しんで欲しい絵本です。


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【285】『しんかんせんで いこう 日本列島 北から南へ 日本列島 南から北へ』
間瀬なおかた
ひさかたチャイルド 2016/03

ちなみに反対側の表紙はこんな仕様になっています◡̈

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どちらから読んでも楽しめます♩


160502
ayumi◡̈⃝