さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 駆け出しの絵本講師、1日1冊絵本を紹介しています◡̈

『おやすみなさい』

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ヴィルジニー・アラジディ カロリーヌ・ペリシェ 文
エマニュエル・チュクリエール 絵
カヒミ カリィ 訳

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昨日の講座で、「寝る前にオススメの絵本はどんな絵本があるか」という質問をいただきました。

「おやすみなさいの絵本」は数多くあります。
最近では「寝かしつける為の絵本」といったものも出てしまっていますが、本来は寝る前にお母さんの声で安心して聞ける絵本、あたたかい気持ちで眠りにつける絵本が「おやすみなさいの絵本」に適していると思います。

そんな絵本は夜が舞台でも柔らかく、あたたかく、優しいものが多いです。
ですので、個人的に「おやすみなさいの絵本」は大好きです。

今日紹介させてもらうこの絵本も、そんな優しい眠りが描かれている絵本です。

しー......
おやすみの じかんですよ。

りすの親子が木の枝でそっと、眠りにつこうとしています。

真っ暗な夜。
漆黒の闇の中で、目覚めている動物達だけに色が施されています。

もう おやすみなさい、わたしの かわいいこ。

鹿の親子も、カエルの親子も。
みんなお母さんが子どもに優しい言葉をかけながら、眠りへと誘います。

とても静かな雰囲気だけれど、生き物や風の息遣いは聞こえてきます。
そんな景色に耳を傾けていると、自然とまぶたがおりてきます。

おやすみの前の絵本に大切なのは、誰かの愛情に抱かれていることを感じられるかどうかだと思います。

赤ちゃんが眠りにつく前に泣いてしまうのは、眠りが赤ちゃんにとって意識を手放す、大人の感じる「死」と似たような感情を抱くからだと聞いたことがあります。

だからこそ必死に起きていようとする。
「眠いなら寝ればいいのに」とわたしも何度も思いましたが、それを聞いてからは「大丈夫だよ、お母さんはここにいるよ」という気持ちをしっかり伝えようと思う様になりました。

1日の終わりであり、明日への入り口でもある夜の眠り。
お母さんの優しい声で、優しいお話を聞くと、子ども達は自然とあたたかい眠りにつけると思います。


おかあさんは あなたの そばに いますよ。
たいようが しずんで、そして また のぼるまで。
あなたが ねむっている あいだじゅう、
ずーっと そばにね。
だって、あなたは わたしの たからもの。


こんな言葉を耳に眠りについた子どもが、幸せでないはずがない。

絵本を読みながら眠らなくってもいいんです。
読んだ後、「大好きだよ」とぎゅっとしながら眠ってもいい。
読んだ後に子守唄を歌いながら、ゆっくり眠りへと誘ってもいい。
まだおっぱいの子は、その後おっぱいでも大丈夫。

「おやすみなさいの絵本」を通してお母さんの愛情を受け取った子は、幸せな明日を迎えられると、そう思います。


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【266】『おやすみなさい』
ヴィルジニー・アラジディ カロリーヌ・ペリシェ 文
エマニュエル・チュクリエール 絵
カヒミ カリィ 訳
アノニマスタジオ 2014/06


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ayumi◡̈⃝