さんじのえほん。

3時のおやつみたいに、絵本が日々のちょっとした幸せに⋆* 2児の子育てをしながら絵本や子育てにまつわるあれこれをお話しています。マイホームは絵本ハウス。絵本に囲まれた暮らしを親子で楽しんでいます◡̈京都在住。絵本講師✎

『おはなをどうぞ』

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おはなをどうぞ 』
三浦太郎

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12月は、色々と個人的なイベントが重なります。
大きなイベントであるクリスマスや、怒涛の年末、大晦日。
それに加えて、主人の誕生日とわたしの誕生日。
明日、主人より数日早く、一足先に歳を取ります...。笑

1年の終わりの区切りの月でもあるし、個人的には始まりの月でもある12月。
この1年の自分はどうだっただろう。
来年の1年は、どんな自分になれるだろう。

息子を寝かしつけ、主人が帰宅するまでの束の間の1人時間。
息子と今日読んだ絵本の中から、何となくふと手を伸ばした絵本。
もしかしたらわたしは、メルシーちゃんの様に、メルシーちゃんのお母さんの様に、なりたいのかもしれない。

今日紹介させてもらう絵本は、『おはなをどうぞ』です。

メルシーちゃんは、とても大きな花束を持っています。
お母さんにプレゼントする為に、たくさんたくさん摘んだのです。

早くお母さんに渡したいと、メルシーちゃんは急ぎます。
そんな帰り道、様々な動物と出会います。

うさぎやライオン、キリン、ゾウ。

みんな、メルシーちゃんの花束を「すてきな おはなですね」と羨ましそうに眺めています。

その度にメルシーちゃんは、「おかあさんに あげる おはなだけど、すこしだけなら おすそわけ。おはなを どうぞ」と快くみんなにプレゼントします。

メルシーちゃんより大きかった花束は、どんどん小さくなり、最後の1本もとうとうプレゼントしてしまいました。

おうちに帰ったメルシーちゃんは、泣きながらお母さんに言います。
「たくさん たくさん つんだけど、ぜんぶ あげてしまったの」

そんなメルシーちゃんを、お母さんは優しく抱きしめます。

大好きなお母さんを喜ばせたいメルシーちゃん。
でも動物たちにも、優しさのおすそ分けを忘れません。
自分だけ、自分の大切な人だけ幸せならそれでいい。
誰しもつい、そう思ってしまいそうですが、メルシーちゃんは思いやりの気持ちを常に持っています。

そしてそんなメルシーちゃんの気持ちが、どんな花束よりもお母さんは嬉しかったのだと思います。

お母さんを喜ばせたくてやっているのに、上手くいかないことだってあります。
そんな時に、結果ではなく、子どものその気持ちを最優先に考えられる母親でありたい。
そんな風に思います。

個人的に、三浦太郎さんの絵本の中で1番好きなこの絵本。

メルシーちゃんの様に、大切な人にも勿論、どんな人に対しても思いやりの気持ちを忘れずに、人の気持ちをより考えられる人になりたい。
そして、どんな子どもでもあたたかく受け入れられる母親になりたい。

明日からの新しい1年、「おはなをどうぞ」の優しい気持ちを忘れずにいたいと思います。

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【139】『おはなをどうぞ』
三浦太郎
のら書房 2009/09

誕生日はいくつになっても特別だと言いますが、だんだん誕生日が嬉しくない年齢になってきます。笑

ギリギリ20代にひっかかってますが、いっそのこと30を迎えたらまた歳を重ねることに楽しみを感じる様になるのかな?と思ったり。

母親としても勿論、1人の女性としても、魅力的な歳の重ね方をしていきたいですね。

明日からまた、新しい1年。
気持ちを新たに、頑張ろう◡̈


151210
ayumi◡̈⃝