『コップちゃん』
『コップちゃん (ブロンズ新社のFirst Book Series) 』
中川ひろたか 文
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我が家にある絵本の数冊は、もう結構な勢いでボロボロになっています。
ページの一部が破れてなくなっているもの、緩くなり外れてしまっているもの、背表紙が取れかかっているもの...全て、息子の手でやられたものです。笑
最初こそ「あー!」っと言いたくなりましたが、だんだん慣れてきて、目くじらはたてなくなりました。笑
最近ではさすがに破ったりすることはなくなりましたが、不思議なことに、ボロボロになっている絵本こそ、わたしも息子も思い入れがあるものになっている気がします。
勿論お気に入りで何度も読んだからそれだけボロボロにもなっているのですが、破れひとつ、歯型ひとつに、その頃の息子が投影されている様で、愛おしくなったりもします。
今日紹介させてもらう絵本も、息子のお気に入り絵本でした。
背表紙はボロボロ、ページにもしわが沢山あります。
でも、わたしも息子も、このボロボロの絵本が大好きです。
今日の絵本は、『コップちゃん』です。
可愛らしいコップちゃんが主人公のこの絵本。
こんにちは
おなまえは?
いくつ?
きっと小さな赤ちゃんにも聞き覚えのある質問が繰り返されます。
かと思いきや、コップちゃんはブッブーと車になったり、いないいないばぁをしたりして遊び出します。
赤ちゃん向けの絵本なので、ストーリー性は少ないです。
ですが、どのページのコップちゃんも、小さな赤ちゃんでも親近感を覚える様な行動ばかりです。
最後はお友達も出てきて、ジュースを入れてかんぱーい!
息子もこのページがとても好きで、かんぱーいと真似して喜んでいました。
質問のくだりはお子さんにも聞きながら読んでみたり、一緒にいないいないばぁをしながら読んでも楽しいと思います。
シリーズにもなっているこの絵本。
『スプーンさん』『くつしたくん』など、子どもに馴染みのあるアイテムが主人公なので、是非お気に入りを見つけてみて下さい。
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【92】『コップちゃん』
中川ひろたか 文
ブロンズ新社 2003/08
絵本はよく、読む途中に質問を入れたり解釈を加えたりせずに、そのまま読むのがいいと言われます。
絵本の文章は、作家の方が考えて推敲されて作られたもの。
その短い文章に沢山のものが詰まっているので、わたしも勝手に変えたりはせず、そのまま読むのが1番だと思っています。
ですが、相手が赤ちゃんの場合はそうとは限らないと思います。
例えば平山和子さんの『くだもの』。
みずみずしい果物が次々と出てきて、さぁどうぞと繰り返されます。
赤ちゃん相手にそれをただ一言一句読むのがベストかと言われたら、ちょっと違う気もします。
さぁどうぞ、ぱくぱく、美味しいね〜。
お母さんにもちょうだい。
なんてやり取りをしながら読むのが、やっぱりこの絵本の楽しみ方のひとつではないかと思います。
『コップちゃん』もそうです。
読みながら子どもとコミュニケーションを取り、遊び、楽しむ。
そんな絵本だと思います。
一言一句読むのが正しい読み方だからと言って、まだ物語に入り込むことのできない赤ちゃんにまでそうする必要はないと思います。
絵本の読み方にベストはあっても、ルールはありません。
親子のコミュニケーションツールとして、自由に楽しんでもらえたらと思います。
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今日は主人がお休みだったので息子をお願いして、わたしは色々とお勉強して来ました。
改めて絵本を通して子育てをする大切さを感じたと共に、メディアやTV、電子音との関わり方を再度考えようと思いました。
我が家は基本TVはつけません。
音楽はよくCDをかけているのですが、それも電子音の一種ですよね。
でも音楽も絵本と同じくらいやっぱり子どもに聞かせてあげたい。
肉声では表現できない楽器の音やリズムなんかは、やっぱりCDに頼るより他はありません。
その辺り、矛盾や葛藤を感じながらも、色々と考えていかなければと思いました。
151024
ayumi◡̈⃝