『もりのかくれんぼう』
末吉暁子 作
林明子 絵
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子どもの頃、わたしはかくれんぼが大好きでした。
鬼になるのも楽しかったけど、やっぱりかくれるのが大好きで。
今となっては「そんな所よく入れたね!」と思う様な場所にも、見つからない為には簡単に入れていました。
遊び場だった神社には、子どもながらに「ここは入ってはいけないのだろう」という場所があり、かくれんぼの度にそこに入るか迷っていた記憶があります。
そっと息を忍ばせて、見つからない様に身体を小さく丸めて、ドキドキする様な場所に身を隠す。
そんなスリルが、子どもながらに刺激的で楽しかったのでしょうね。
今日は秋にぴったりの、そんなかくれんぼの絵本を紹介させてもらいます。
今日の絵本は、『もりのかくれんぼう』です。
公園で遊んだ帰り道、けいこはお兄ちゃんの後を歩いています。
本当はかくれんぼをしたかったのに、お兄ちゃんはボールでばかり遊んでいたので若干不機嫌です。
そんなけいこにお兄ちゃんは、「うちまで きょうそうしよう。」と駆け出しました。
慌てて後をついて行くと、行き止まりの生垣の根元をお兄ちゃんはくぐって行ってしまいます。
けいこも真似っこして後をついて行きますが、生垣の先は見たこともない大きな森。
お兄ちゃんはどこにもいなくなっていて、代わりに不思議な声が聞こえます。
「ほら、ここ、ここ。」
ようやく見つけたのは、ちょっと不思議な男の子「かくれんぼう」。
けいこは彼に誘われて、もりのなかま達とかくれんぼをする事にしました。
かくれんぼのシーンは、まるで探し絵の様に描かれていて、自分も鬼になったかの様にみんなを探せます。
かくれんぼうや森の仲間達、そしてけいこの楽しそうなこと!
自分も仲間に入ってかくれんぼを楽しんでいる様な気持ちになります。
きんいろに けむったような あきのもり。
林明子さんの描く森は、本当に金色で秋が息づいています。
この森は、一体どこなのでしょう?
最後にこの森がどこなのかがわかりますが、大人は少し考えさせられるかもしれません。
今の子ども達は、かくれんぼうと出会える様な森が身近にはないかもしれません。
是非この絵本の中で、目一杯かくれんぼうと森の仲間達と、かくれんぼを楽しんで欲しいと思います。
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【66】『もりのかくれんぼう』
末吉暁子 作
林明子 絵
偕成社 1987/11
よく、絵本はいつまで読み聞かせるのがいいのかという声を聞きます。
ですが、絵本の読み聞かせは「いつまで」という区切りはないと思います。
絵本を学ぶにつれ、「絵本は読んでもらうもの」という事を深く実感する様になりました。
絵本はまず、絵を楽しむものです。
本当に良い絵本は、文字を読まなくとも絵を見るだけでお話が浮かび上がってきます。
福音館書店の編集者であり、日本の絵本の草分け的な存在である松居直さんも、まずは文字を読まずに絵だけを見て、その絵本が良い絵本かどうかを確かめると仰っていました。
1人で絵本を読むと、どうしても文字→絵という順番になってしまいます。
ですが、誰かに読んでもらうと、絵を見ながらお話を耳で聞けます。
お話と絵を同時に楽しめる。
これこそが、絵本の一番良い読み方だと思います。
ですので、例え文字が読める様になっても、1人で本が読める様になっても、子どもの望む限りは絵本を読み聞かせてあげて欲しいと思います。
わたしもまだ息子は幼いですが、絵本はできる限り長く読み聞かせてあげたいと思っています。
「もう読めるのだから、1人で読みなさい」とは、言わないであげて欲しいと思います。
そして大人もまた、機会があれば絵本を読み聞かせてもらってみて下さい。
図書館の読み聞かせなんかでは、お母さん向けの絵本も織り交ぜて読んでくれたりもします。
わたしも図書館の読み聞かせなどは、息子に聞かせるというより自分が楽しむ為に行っています。
是非大人も、読み聞かせを通して子どもと同じ目線で絵本を楽しんでみて下さいね。
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今日は我が家は朝からレタスを植えていました。
親戚のおばちゃん達が来て賑やか賑やか。笑
昼から何故か急遽妹が帰ってくる事になり、妹も一緒に幼馴染の赤ちゃんに会いに行って来ます♡
それにしても今日は暑い>_<
まだまだ夏が抜けませんね(´◡`;)
150928
ayumi◡̈⃝