『せかいのひとびと』
ピーター・スピアー 絵と文
松川真弓 訳
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8月15日。終戦の日です。
8月は何冊か戦争や平和に関する絵本を紹介して来ました。
戦争がやっと終わった日。
そんな今日、紹介する絵本はこの絵本です。
『せかいのひとびと』
世界には沢山の人がいます。
漠然とは知ってるけど、じゃあ実際どんな人達がいるのかな?
身体の大きさ、鼻の形、髪型、おしゃれ、みんな違います。
住む家も違うけど、屋根があるのはみんな同じ。
好きな食べ物もみんな違う。
その食べ物が大好物な人もいれば、食べることすらできない人もいる。
そんな違いを、ピーター・スピアーならではの細かく丁寧な絵で沢山紹介してくれています。
人間は、身分や地位を作ってきた。
でもそんなのっておかしい。
みんな同じ地球で暮らして、同じ空気を吸って、最後にはみんな死ぬ。
スピアーの丁寧な絵が、言葉に真実味を持たせてくれます。
例えばみんなが全く同じだったら?
見開き1ページに、そんな絵があります。
一瞬ぞっとする様な、単調な世界。
この絵があるからこそ、最後の、「ちがっているって すてきでしょ?」という言葉が生きてきます。
単純に、こんな人種があるんだな、こんな国があるんだな、自分はこの人と似ているな、そんな見方をするのも面白いです。
違うからこそ、争いが起こるのかもしれない。
でも違うからこそ、面白い。
違うってことは、とてもすてきなこと。
たまたま先日の新聞記事に、14匹シリーズでおなじみのいわむらかずおさんの言葉が載っていました。
いわむらさんもまた、1人1人違う事の大切さを述べられていました。
1人1人が違って当たり前。
同じである必要なんてないんだよ。
それをみんなが受け止められる世界。
理想郷かもしれないけれど、この絵本読みながらそんな世界を思い描く事もまた、平和への一歩であると感じます。
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【21】『せかいのひとびと』
ピーター・スピアー 作
松川真弓 訳
評論社 1982/01
ピーター・スピアーの絵本は、とても細かく丁寧です。
1ページ見るだけでも、沢山の発見があります。
子どもは細かい所を見るのが大好きです。
そして大人は見落としてしまう様な事を発見するのが得意です。
1ページ1ページ、親子でおしゃべりしながらじっくり読む。
イレギュラーな読み方かもしれませんが、そんな遊びもまた楽しいと思います。
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お盆休みも終盤ですね。
我が家は今日から1泊で近場に旅行にいって来ます!
主人の友人達とわいわいがやがや、賑やかな旅になりそうです◡̈
そして早速渋滞にはまっております。笑
皆様も素敵な週末をお過ごし下さいね。
150815
ayumi◡̈⃝